【刑事事件】置き引き事件で不起訴を目指す場合の注意点 その2
2025/10/28
藤垣法律事務所 弁護士の藤垣です。
置き引き事件で不起訴を目指す場合には、いくつか注意点に配慮することが適切です。
その注意点の一つが、「盗品の中身に争いが生じる可能性」です。
置き引き事件の特徴として,盗品が複数になりやすい,という点があります。通常,バッグや財布など,中に他の金品が入っているものが盗品となるためです。
この点,加害者が置き引きした盗品の中身と,被害者が記憶している中身が一致しない,というケースは珍しくありません。自分のバッグや財布の中身を常に正確に把握するのは難しいため,やむを得ないところではあります。
現実に盗品の中身に関する争いが生じた場合には,以下のような対応方針が賢明でしょう。
盗品の中身に争いが生じた場合
1.対捜査機関(取調べ等)
→自分の記憶を述べ,被害者の主張に合わせる必要はない
2.対被害者(示談交渉)
→被害者の言い分に沿った示談条件を検討する
→「実際の中身は違った」という指摘をすること自体は問題ない
捜査機関に対しては,記憶に反する話をするメリットはないため,実際の内容を一貫して述べ続けるのが適切です。一方,示談交渉に際しては,被害者の言い分を踏まえた条件でなければ被害者の納得を得ることは困難です。そのため,実際の中身が被害者の言い分通りであるかは別として,示談条件は被害者の言い分に沿って検討するのが現実的でしょう。
置き引き事件の不起訴については、以下のページでも解説しています。
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